救急科
当科の特色
当院は、春日井東部を中心に岐阜東濃、名古屋市北部などの医療圏において救急医療を行う急性期地域中核病院です。第3次救急医療機関ではありませんが、近隣の皆様の急病や外傷などに対し、365日24時間体制で診療にあたっています。当院における救急診療の現状・取り組みについてご紹介します。
■当院での救急受入患者数
12年前は2,436人(1ヵ月平均 203人)でしたが、年々増加し、2016年は4,019人、2017年は4,417人、2018年は4,521人(1ヵ月平均 411人)とさらに増加しています。上級医師2名、研修医2名、看護スタッフ2-5名、ほか医療事務数名で対応しています。
■スタッフ教育
医師を含めたスタッフ教育にも力を入れており、2018年の日本救急医学会総会では2件発表(うち1件はパネルディスカッション)を行いました。また、医師のみならずコメディカル向けに、外部医師を招聘し、2018年は救急関連で4件の院内講演を行い、特に小児救急、呼吸器管理に焦点をあてて教育を行いました。
■救急隊との連携
一分一秒を争う、また、多岐にわたる病気・外傷を扱う救急診療に対し、幅広く迅速に対応するための院内システムの構築・スタッフの育成にも取り組む一方、発症から搬送、病院受け入れまでの病院前診療も、患者さんを救う大事なポイントです。年3回、近隣の救急隊と当院スタッフで合同勉強会を行い、毎回テーマを定めた講演や、実際の搬入事案を元にした数例の症例検討を通して、当該地域の救急隊・当院一体となって救急体制のあり方について模索し、救急隊との連携を深めることに努めています。2018年12月に開催した合同勉強会でついに50回を重ねました。春日井市全域・名古屋市守山区のみならず、他地区の救急隊、当院スタッフにて活発な討議が行われました。
■当院急性期診療の特色
内科・外科・整形外科・循環器系領域、脳神経疾患急性期診療は充実していますが、小児科・産婦人科・眼科・耳鼻科といった専門スタッフはいないため、急性期専門診療が必要な場合は、他院受診をお勧めしています。従来心血管疾患には力を入れており、ドクターヘリを利用しての岐阜高山、ドクターカーを利用して岐阜東濃、長野南部・三重を含めた広域心臓救急医療を実践しています。2017年から東海地方初、国内4番目にインペラ(経皮的人工心臓補助デバイス)を導入し、重症循環器疾患にさらに力を入れていきます。
■最後に地域の皆様へ
より重症で緊急性の高い方への対応のため、比較して軽傷と判断される方にお待ち頂く場合や、症状によっては翌日以降の専門外来受診、夜間でも専門多施設への受診をお勧めする場合があります。特に近隣住民に皆様にはドクターヘリ、救急搬送に関し様々にご迷惑をおかけしております。この場を借りて御礼申し上げます。当院としてもより一層精進して参りますので、皆様に円滑、かつ、安全な医療を提供できるよう、ご理解のほどよろしくお願いします。
スタッフ紹介

青山 英和
- 略歴
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平成14年 長崎大学医学部卒
平成14年 山口大学医学部付属病院第二内科 研修医
平成15年 山口県立総合医療センター 循環器科
平成16年 社団成蹊会岡田病院 内科
平成17年 山口大学医学部付属病院第二内科
平成21年 島根県立中央病院 循環器科
平成23年 山口大学大学院医学系研究科 博士課程修了
平成24年 JA山口厚生連周東総合病院 循環器科
平成27年 名古屋徳洲会総合病院 循環器内科
- 専門分野
- 医学博士
日本内科学会東海支部評議員
日本内科学会総合内科専門医
日本内科学会認定医・指導医
日本循環器学会専門医
日本心血管治療インターベンション学会専門医
植込み型除細動器(ICD)/ペーシングによる心不全治療(CRT)研修修了証取得
腹部ステントグラフト 実施医
胸部ステントグラフト 実施医
浅大腿動脈ステントグラフト 実施医
日本救急医学会認定ICLSインストラクター
日本内科学会認定JMECCインストラクター
- 所属学会
- 日本内科学会
日本循環器学会
日本心臓病学会
日本心血管治療インターベンション学会
日本不整脈心電学会
日本心臓リハビリテーション学会
日本救急医学会