ブログ

2006.07.23 | Operation 

意識消失、腹痛 実は急性解離性大動脈瘤破裂

img_223

 

img_224

 

img_225

 

 

痙攣と意識消失で救急搬送されました。その後腹部の張り、血便も出現しました。血圧も低く軽いショック状態でした。CTをとると心臓の近くの大動脈から頭の血管そして腸の血管まで破れて割れており血流の低下を認めました。心臓の近くの血管(上行大動脈)は一部破裂しており出血が心臓を圧迫していました。腸管への血管(上腸間膜動脈)も閉塞して腸が腐りかける寸前でした。
直ちに緊急手術をさせていただきました。まず、腸管の血管にバイパスしました。腸の色は青黒いものの完全に腐ってなくバイパスによって改善を見ました。次に心臓を開け、大動脈を人工血管に置換しました。
解離性大動脈瘤は3層構造の血管に亀裂を来たし割れて血流の低下や破裂をおこす病気です。意識消失、痙攣は頭の血流が低下することによる症状です。血便、腹痛は腸への血流の低下が原因です。血圧低下、ショック状態は破裂によるものです。血管が裂けることによりさまざまな症状を来たし、命に関わってくる病気です。

 

名古屋徳洲会:心臓血管病を理解しよう

 

 

 

▲ ページの先頭へ