心臓病を理解しよう

抗凝固薬

  <抗血栓薬(抗凝固薬)>
 

抗凝固薬は血栓の生成を防止することにより、血液をサラサラにします。血流の遅い環境下では、凝固が活性化しやすい(フィブリン血栓)という有名な現象が知られています。この血栓が作られる主な原因としてはうっ滞(血液の流れが滞っている状態)があります。不整脈の一種である心房細動では心臓の拍動が上手くいっていないために血液の流れが滞ってしまい、結果としてフィブリン血栓を生成してしまいます。この時に生成したフィブリン血栓が脳に飛ぶと脳梗塞を引き起こしてしまうため、フィブリン血栓の生成を予防する抗凝固薬が使用されます。また、手術後や長い時間飛行機に乗っている状態など、長時間の安静も同じようにフィブリン血栓が作られやすくなります。そのため、これらの患者さんに対しても抗凝固薬が使用されます。

 

  代表的な薬剤名 ワーファリン、ワルファリンK
  ジェネリック医薬品 ワルファリンK
  効果 プロトロンビンなど血液凝固因子の合成に欠かせないビタミンKの働きを邪魔します。凝固系の働きが抑制され、抗血栓効果を発揮します。
  服用方法
通常初回に1日1回1~5mgを服用し、定期的な血液凝固能検査を行い投与量を調節します。
  副作用
出血したり、血が止まりにくくなることがあります。もしも、出血がみられたら、医師と連絡をとり指示を受けてください。たとえば、歯ぐきの出血、血痰、鼻血、皮下出血、血尿などです。重症化することはまれですが、消化管出血や脳出血など重い出血を起こす危険性がないとはいえません。
•重い出血:鼻血、歯ぐき出血、血痰、皮下出血(血豆・青あざ)、血尿、吐血、血便(赤~黒い便)、息苦しい、頭痛、めまい、手足のしびれ・まひ、うまく話せない。
•肝障害:だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色
   
ワーファリンの飲み方

人によって血液の固まりやすさが違うため、血液の固まる時間(PT:プロトロンビン タイム)を定期的に検査して、ワーファリンの適量を決めています。 ワーファリンは、決められた量を正しく守り(当院では毎朝何錠と決めています)、飲み忘れや飲み過ぎのないようにすることが大切です。 もし飲み忘れたら作用発現期間は2、3日で、1~2回の飲み忘れは、そんなに影響ありませんので、指示された量を再開して下さい。なお、 それ以上の回数を飲み忘れた場合には、医師に連絡して下さい。

 

 

副作用について

ワーファリンは、患者様に適した量をお渡ししていますが、まれに、ワーファリンの効果が強くあらわれて、 人体内が出血しやすくなることがあります。決められた量を正確に飲んでいれば安心なお薬ですが、次のような徴候が強く現れたら、医師に連絡、又は受診して下さい。

 

・鼻出血
・歯ぐきの出血
・傷口からの多量の出血
・皮下出血
・月経過多
・血痰
・赤色またはコーラ色の尿
・赤色または黒色便
・立ちくらみ
・ふらつき
・頭痛
・皮膚の内出血

 

 

一緒に飲む時に注意が必要なお薬

薬のなかには、ワーファリンと一緒に飲むとワーファリンの作用を強めたり、逆に弱めたりするお薬もあります。

ワーファリンと一緒に飲む時に注意が必要なお薬として、たとえば抗生物質や風邪薬(アスピリン、塩化リゾチーム、セラペプターゼ等)や痛み止めの薬(アスピリンなど)は作用を強めますが、逆にビタミンKの入った薬は作用を弱めます。

他の病院でお薬を貰ったり、近くの薬局でお薬を買う時は、必ず「私はワーファリンを飲んでいます。」と告げて、医師や薬剤師の指示に従って下さい。

 

 

NOAC(non-vitamin K antagonist oral anticoagulants)と呼ばれる新しい抗凝固薬
     
  代表的な薬剤名 リクシアナ
       
     
 
     
 
   
 
ジェネリック医薬品 なし
  効果 血液を固める重要な役目をするのがトロンビンという酵素です。このお薬は、トロンビンの生成過程にかかわる血液凝固第X因子(FXa)を阻害することで、血液を固まりにくくします。
  服用方法 通常1日1回30mgまたは60mgを服用します。
  副作用
出血したり、血が止まりにくくなることがあります。もしも、出血がみられたら、医師と連絡をとり指示をうけてください。たとえば、歯ぐきの出血、血痰、鼻血、皮下出血、血尿、血便などです。
とくに消化管出血と腟出血(月経過多)の発現率が、ワルファリンに比べて高い傾向が示されています。重症化することはまれですが、脳出血など命にかかわる重い出血を起こす危険性がまったくないともいえません。
•重い出血:鼻血、歯ぐき出血、血痰、皮下出血(血豆・青あざ)、血尿、吐血、血便(赤~黒い便)、息苦しい、頭痛、めまい、手足のしびれ・まひ、うまく話せない。
     
     
  代表的な薬剤名 イグザレルト
       
   
 
     
 
ジェネリック医薬品 なし
  効果 血液を固める重要な役目をするのがトロンビンという酵素です。このお薬は、トロンビンの生成過程にかかわる活性型血液凝固第X因子(FXa)を阻害することで、血液を固まりにくくします。
  服用方法 通常1日1回10mgまたは15mgを服用します。
  副作用
出血したり、血が止まりにくくなることがあります。もしも、出血がみられたら、医師と連絡をとり指示をうけてください。たとえば、鼻血、歯ぐきの出血、血痰、
皮下出血、血尿、血便などです。重症化することはまれですが、消化管出血や脳出血など重い出血を起こす危険性がないともいえません。
•重い出血:鼻血、歯ぐき出血、血痰、皮下出血(血豆・青あざ)、血尿、吐血、血便(赤~黒い便)、息苦しい、頭痛、めまい、手足のしびれ・まひ、うまく話せない。
•肝障害:だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色
•間質性肺炎:咳、息苦しさ、息切れ、息が荒い、呼吸困難、血痰、発熱
     
   
 
     
 
  代表的な薬剤名 エリキュース
     
   
 
   
 
ジェネリック医薬品 なし
  効果 血液を固める重要な役目をするのがトロンビンという酵素です。このお薬は、トロンビンの生成過程にかかわる活性型血液凝固第X因子(FXa)を阻害することで、血液を固まりにくくします。
  服用方法 通常1回2.5mgまたは5mgを1日2回服用します。
  副作用
出血したり、血が止まりにくくなることがあります。もしも、出血がみられたら、医師と連絡をとり指示をうけてください。たとえば、鼻血、歯ぐきの出血、血痰、皮下出血、血尿、血便などです。重症化することはまれですが、消化管出血や脳出血など重い出血を起こす危険性がないともいえません。
•重い出血:鼻血、歯ぐき出血、血痰、皮下出血(血豆・青あざ)、血尿、吐血、血便(赤~黒い便)、息苦しい、頭痛、めまい、手足のしびれ・まひ、うまく話せない。
•間質性肺炎:咳、息苦しさ、息切れ、息が荒い、呼吸困難、血痰、発熱
     
     
   
 
     
 
     
  代表的な薬剤名 プラザキサ
  ジェネリック医薬品 なし
  効果 血液を固める重要な役目をするのがトロンビンという酵素の一種です。そのトロンビンの働きを邪魔することで、血液を固まりにくくし、血栓ができるのを防ぎます。
  服用方法
通常1回110mgまたは150mgを1日2回服用します。
  副作用
出血したり、血が止まりにくくなることがあります。同効薬のワルファリンよりも少ないとされますが、決して油断できません。もしも、出血がみられたら、医師と連絡をとり指示をうけてください。たとえば、鼻血、歯ぐきの出血、血痰、皮下出血、血尿、血便などです。重症化することはまれですが、消化管出血や脳出血など重い出血を起こす危険性がないとはいえません。
•重い出血:鼻血、歯ぐき出血、血痰、皮下出血(血豆・青あざ)、血尿、吐血、血便(赤~黒い便)、息苦しい、頭痛、めまい、しびれ、うまく話せない。
•間質性肺炎:咳、息苦しさ、息切れ、息が荒い、呼吸困難、血痰、発熱
•アナフィラキシー:発疹、じんま疹、全身発赤、顔や口・喉や舌の腫れ、ゼーゼー息苦しい
     
  ※服用方法は年齢、症状により適宜増減されることがあります。 医師の指示通りに服用してください。
    また、上記の副作用はすべてを記載したものではありません。上記以外でも気になる症状が出た場合は、医師または薬剤師に相談してください。