心臓病を理解しよう

心臓弁膜症

大人の心臓病で狭心症、心筋梗塞に次いで多い病気であります。程度の軽いものから、命にかかわるほど重症なものまでさまざまです。心臓の弁は左心室に入口と出口の2弁、右心室にも同様に2弁あります。これらの弁について機能とその病気、治療について説明いたします。手術治療については弁置換術、弁修復術を参照ください。

 

 

心臓の弁とは?

 

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心臓は血液を駆出するポンプですが、血液の流れを一定方向に効率よく働かせているのが弁です。たとえば左心室は最も強力なポンプですが、血液の入り口と出口があります。心臓がぎゅっと小さくなると出口が開いて入り口が閉じます。心臓が大きく膨らむと出口が閉じて入り口が開きます。心臓はこの繰り返しを1日10万回行っています。この入り口と出口にある開閉装置が弁です。左心室の出口にあるのが大動脈弁、入り口にあるのが僧帽弁です。右心室の出口にあるのは肺動脈弁、入り口にあるのが三尖弁です。この弁によって、心臓が効率よく全身に血液を循環させています。 

 

 

僧帽弁とは?

 

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 左心室の入り口ある最も大事な弁です。左房から左心室へ流入する入り口にあります。弁はまるいふたのような前尖とカーテンのような後尖からなり左心室の中に支柱のような乳頭筋、腱索で支えをして逆流を抑えています。肺で酸素化した赤い血液が、まず血管(肺静脈)を通って左房に入ります。そのあとこの僧帽弁を通って左心室に流入します。僧帽弁は開閉を繰り返しています。

 

 

僧帽弁閉鎖不全症とは?

 

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左心室へ流入した血液が出口である大動脈弁が開いて流出する時には僧帽弁が閉じなければならないのに、閉じなくなってきて逆流することをいいます。逆流した血液はさらに左心室に帰ってくるので多くの血液が左心室に流入してきます。心臓はアップアップの状態になります。左房にも血液が充満して左房の機能も悪化します。このようにして心臓の効率が悪くなります。逆流にはいろいろなタイプがあります。

 

僧帽弁逸脱症: 僧帽弁の逆流を止める支柱である乳頭筋、腱索が切れたり長くなって弁が左室の外に出てしまう事を言います。原因は乳頭筋、腱索が弱くなっているのですが、心筋梗塞が原因の場合もあります。突然発症する場合も多く心不全症状で入院することもあります。
僧帽弁輪拡張症: 僧帽弁がくっついている弁輪が広くなって弁が逆流するものを言います。弁輪が拡張する原因として左心室の拡張があります。

 

 

僧帽弁狭窄症とは?

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血液が流入する時に僧帽弁は全開しますが、それが開きにくくなることをいいます。僧帽弁が硬くなって入り口が狭くなることをいいます。硬くなるために逆に閉じにくくなって逆流を伴うこともあります。左心室に血液が流入しにくくなり、左心室に血液が充満しにくくなります。全身への血液の拍出が少なくなります。また、左房から左室へ流入しなくなるため左房には血液がたまってきます。それによって、血液が左房でとまってしまい、その前の肺にも血液がうっ滞します。

 

 

大動脈弁とは?
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左心室から全身に血液を送る出口にあります。血液が出るときは開いて、血液がすべて出たあとは閉じます。大動脈弁は3つのふたのようなものが、開閉しています。

 

 

大動脈弁閉鎖不全症とは?

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閉じるべき時に、弁が閉じずに逆流することです。左心室には逆流した分余分に多くの血液を全身に送らなければなりません。左心室には多くの血液が入り込み、負担になります。

 

 

大動脈弁狭窄症とは?
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  重症の大動脈弁狭窄

弁が開くべき時に、完全に開かずに、血液が心臓から出にくくなることです。左心室には余分な圧力をかけないと全身に血液が送り込めず、左心室には圧がかかりすぎ負担になります。

 

三尖弁の逆流(閉鎖不全)とは?

単独で発生することはまれです。僧帽弁狭窄症、閉鎖不全症が進行した場合に、肺高血圧から右心室へ負担がかかり、三尖弁の閉鎖不全がおこります。

 

 

三尖弁の狭窄とは?

まず大人の方で、この病気だけの方はまずありません。先天性ではあります。

 

 

心臓弁膜症の症状は?

病気の弁の種類、病変の程度、そして個人によって症状は変わってきます。どの弁膜症にも心機能が悪化すると心不全に陥ります。心不全の症状についてまず説明します。最近では健康診断、超音波診断の進歩で症状がひどくなるまで診断されないというケースは減ってきております。

 

 

心不全の症状

運動をすると息切れが激しくなる。安静時でも息切れが起こる。動悸がする。呼吸困難がおこりやすい。せきが止まらない。息がぜいぜいする。喘息と言われた。足がむくむ。おなかが張る。おしっこが減ってくる。体重が増える。逆にゆっくりと体重が減る、栄養が悪く見られる等あります。この症状があればすぐ心不全というわけではありませんが、医師へ相談することをお勧めします。

 

 

僧帽弁狭窄症に特有の症状

息切れ、咳、夜横になると咳がひどくなる、どきどきする、体重が減少してくるなど。

 

 

僧帽弁閉鎖不全症に特有の症状

息切れ、咳、夜横になると咳がひどくなる、どきどきする。

 

 

大動脈弁狭窄症に特有の症状

胸痛、失神、呼吸困難

 

 

大動脈弁閉鎖不全症に特有の症状

胸痛、呼吸困難

 

 

病院にかかる必要は?

上記のような何らかの症状がある場合は受診を勧めます。また、健康診断で心雑音を認めたり、レントゲンで心拡大、心電図で異常がある場合にもお勧めします。

 

 

病院での検査は?

専門の医師が心臓の聴診をすれば、ほとんど診断できます。また、心臓超音波検査ではさらに詳しい診断が可能です。 

 

 

心電図で何がわかる?

弁膜症で心臓に負担がかかり、心臓が大きくなったり肥大すると心電図に現れることがあります。また不整脈特に心房細動は心臓弁膜症が原因でおこることもあります。心電図では弁膜症による心筋肥大の程度、不整脈の程度が分かります。

 

 

胸部レントゲン検査?

心臓の大きさ、形がある程度判別できるので心臓弁膜症の判断がある程度可能です。どの程度心臓に負担がかかっているか、肺に負担がかかっているかが分かります。これだけで正確な判断は不可能です。

 

 

心臓超音波検査で何がわかる?

どの弁がどの程度悪くなっているかがはっきり分かります。同時にそれによって心臓の負担がどの程度で心機能から心臓の肥大、拡大の程度まで分かります。心臓弁膜症の最終診断といっていいでしょう。 

 

 

血液検査で何がわかる?

血液検査で心臓弁膜症が判定することはありません。最近BNPという検査ができるようになりました。心不全の程度を推定できる検査です。

 

 

心臓カテーテル検査とは?

心臓弁膜症の診断にとって、必ずしも必要な検査ではありませんが、以下の場合に役に立つことがあります。たとえば大動脈弁狭窄症で圧を測定して、狭窄の程度を判定したり、肺動脈圧、心拍出量を測定して心不全の程度を更に詳しく評価できます。あるいは、狭心症、心筋梗塞を合併している可能性がある場合、心筋梗塞が原因で心臓弁膜症を来している可能性がある場合、冠動脈造影検査を行なう必要があります。

 

 

治療の必要があるのは?

まず先ほど説明したような症状がある場合はなんらかの治療を行なう必要があります。ところが症状が無い場合あるいは症状が軽くて我慢できる場合でもなんらかの治療が必要になることもあります。心臓超音波検査で心機能が悪化している場合、早く直しておけば大事に至らないで済む場合と色々あります。

 

 

治療しない場合どういうことが?

心不全症状でいつまでも困ることがあります。心臓弁膜症で常に心臓に負担がかかっているために、心臓の機能が徐々に悪化することがあります。それにより不整脈が出現したり、他の正常な弁までもが悪化することもあります。また肺の血流もうっ滞して呼吸の機能を悪化させることがあります。そうなった場合、薬物で治療してもあるいは手術で弁を取り替えても心臓や肺の機能が元どおりにならない場合もあります。あるいは特別なケースとして、ひどい弁膜症を合併した場合に心臓内に血の固まりができたり、弁にばい菌が巣くって更に弁や心臓を悪くさせることがあります。

 

 

治療の方法は?

治療は3つの方法があります。一つは薬物療法、もう一つは手術療法、そしてカテーテル療法です。程度の軽い場合は何の治療もせず様子を見ることもあります。

 

 

薬物療法

薬を飲んで症状を改善させる方法です。手術をするほど重症でない場合と手術も不可能なほど末期的な場合に行ないます。薬は心臓の負担をとるもの(利尿剤、降圧剤)、弁膜症に伴う合併症(たとえば不整脈、心臓内血栓)の予防があります。心臓そのものの機能をよくしたり、悪くなった弁を元どおりにする薬は現在のところありません。

 

 

カテーテル治療

僧帽弁狭窄症に対し、バルーンで狭くなった僧帽弁を膨らまして広げる治療法があります。当院でも行なっている治療法です。この方法は胸を切らないという利点はありますが、確実性という点から少し劣ります。また再発も少なくはありません。弁の狭窄の程度から判定します。また、大動脈弁狭窄症に対してバルーンを膨らまして狭窄を広げる治療もありますが、超高齢者で手術が困難な場合、一時的に改善させるために行う場合があります。

 

経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVI)

最近の新しい治療としてカテーテルで悪くなった大動脈弁の場所に人工弁を留置する方法です。鼡径部の血管からカテーテルを挿入し大動脈弁の部位に折りたたんだ人工弁を留置する方法です。超高齢者、多くの合併症を持っている方で手術が困難な患者さんに行われます。侵襲が少ないため術後の経過が極めて良好です。しかし、大動脈の状態、大動脈弁の状態、冠動脈の状態によってはこの方法ができない場合もあります。また、この方法で大動脈が裂けたり、人工弁がずれたり逆流を起こしたり、大動脈弁の破片が頭に飛んで脳梗塞を起こしたりする合併症の危険性があります。手術が可能な場合は確実な手術が現時点では推奨されます。当院はTAVI実施施設に認定されています。

 

1_エドワーズSAPIEN XT 生体弁 (23 mm) 11_経大腿アプローチ イラスト1 12_経心尖アプローチ イラスト1
人工弁 大腿動脈からのTAVI 心尖部からのTAVI
4_エドワーズSAPIEN XT生体弁(留置) 13_経大腿アプローチ イラスト2 14_経心尖アプローチ イラスト2

 

手術治療

心臓弁膜症とは弁の形態に異常があるのが原因です。よって根本的治療はその異常な弁を修復するか、新しい弁に取り替えるかになります。手術は胸を開け、心臓を止めて行なうため、簡単にできるわけではなくそれなりの危険があります。よって、手術適応がある程度決まっています。

 

 

手術適応は?

・心不全症状がひどい場合。つまり呼吸困難、息切れ、動悸が常に出現する場合。
・運動をすると息切れがする場合。

・失神、血栓塞栓症など心臓弁膜症に由来する症状がおこる場合。

・症状が軽度でも、超音波検査等にて心臓に負担がかかって、心臓が大きくなっていたり心臓の機能が弱っている場合。

 

 

どんな手術?

胸の正中に縦約15cmの切開を行い、胸骨を縦切りします。そして心臓の弁を手術します。心臓は常に働いていないと、生命が保てません。しかし弁の手術をするためには、心臓を止めなければなりません。そこでその代わりとして人工心肺装置を使用します。人工心肺装置を使用している間、心臓を止めて内部の手術をすることが可能となります。

最近はMICS手術として、右肋間小切開にて心臓手術をする場合もあります。小さな傷口で侵襲の少ない手術として行っていますが、人工心肺装置を使用して心臓を止めて行うことに変わりはありません。

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また、ダヴィンチロボットによってMICS手術よりさらに小さな傷口でより正確で複雑な手術が可能となり僧帽弁形成術、三尖弁形成術に対して行われるようになりました。当院はダヴィンチロボット心臓手術認定施設です。

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人工弁置換術

修復不可能な弁に対し、人工弁に取り替える手術です。弁を切除して人工弁を植え付けます。確立された手術方法で比較的安全な手術です。人工弁には2種類あります。機械弁と生体弁です。手術後の患者さんが心配なのはこの人工弁が1、正常に機能するか2、長持ちするか3、血液と接触して血栓ができたりしないか4、薬などのややこしい管理が必要か。です。

  何で
作られているか
性能 耐久性 血栓が
できやすい
ワーファリン
治療
サイズ
機械弁 金属
できやすい

必ず必要

小さいものもある
生体弁 牛の心臓を包む膜
10~15年

できにくい

不要

やや大きい

 

 

機械弁

 

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金属でできた弁です。軽くかつ血栓ができないようにコーティングされています。性能は非常に良好です。金属のため磨耗はほとんど無く半永久的に使用可能です。しかし血液と接触して血栓ができやすいという欠点があります。よってワーファリンという血栓を作りにくくする薬を飲んで管理が必要になります。ワーファリンという薬はよく効く薬ですが効きすぎると出血しやすくなり、効きが悪いと血栓ができやすくなるため、常に毎日適量を飲みつづける必要があります。よってワーファリン服用が困難な方には向きません。非常に稀ですが人工弁に血栓がからんで弁の動きが悪くなったり、人工弁の周囲の組織が張り出してきて弁の動きを悪くしたり、人工弁が感染を起こしたりした場合には再手術をすることがあります。

 

生体弁

 

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牛の心臓を包む膜で作った人工弁です。他にブタの心臓弁を処理したものもあります。性能は機械弁と変わらず非常に良好です。長持ちに関してですが、機械弁と比べやや劣ります。多くの報告がありますが、平均の劣化期間は10~15年と考えられていますが個人差(その生体の差)もあります。ただし高齢の方は劣化しにくいとも言われています。利点ですが、血液と接触しても血栓ができにくく、ワーファリンの永久的な服用は必要ではありません。よって術後のワーファリン服用という面倒な管理は必要ありません。

 

 

機械弁か生体弁か?

二つの長所、短所を考慮して個人個人にあった弁を選ぶ必要があります。一般的には若い方には機械弁、高齢の方には生体弁です。若い方でも将来出産を考えている方、激しい運動をされる方はワーファリンの副作用を考慮して生体弁を薦めています。最近の傾向として生体弁が多くなってきています。

 

 

弁形成術

 

僧帽弁修復のコピー

自身の弁を人工弁に取り替えずに、弁の異常な部分だけを修復する手術です。僧帽弁閉鎖不全症に主に行なっている手術方法です。僧帽弁狭窄症に対して切開する方法も稀に行なわれます。大動脈弁に対しても最近は行っています。あるいは他の弁の手術と合併した三尖弁閉鎖不全症に対しても形成術が行なわれます。僧帽弁閉鎖不全症ではその逆流の原因が弁を支持する腱索という糸が切れた場合、その部分を切除して縫い合わせる方法が可能です。これは2つある僧帽弁の中でも後尖でしか、修復は不可能です。弁尖の腱索が切れたりゆるんだりして、逆流を起こす場合は、その腱索を新しく作って(人工腱索)補強する方法があります。さらに逆流で弁自体が伸びて弁輪が拡大している場合に弁の周囲をリングで補強します。

弁修復術は自己の弁を使用しますので、異物である人工弁と比べ様々なメリットがあります。一つは血栓ができにくいためにワーファリン服用の必要が無いことです。また、生きている弁のため、長持ちします。欠点としては、完璧な修復が不可能であり、多少の逆流が残ることがあることと、将来逆流が再発する可能性があることです。無理な修復はむしろ再発の危険性が残ります。

 

 

手術治療で心臓はもとに戻る?

弁の逆流、狭窄は手術により正常にもどります。しかし、弁の異常によって長年負担のかかってきた心臓や肺はそう簡単にもとの正常な機能に戻ることはありません。しかし、もうそれ以上負担がかかることはなく、徐々に改善します。そのため、心臓の機能が末期的になる前に手術をしたほうが、心臓の回復も期待できます。

 

 

手術の危険性は?

極めて安全な手術になってきましたが、手術の危険性は0%ではありません。患者さんの体力、年令、合併症等によって影響されます。手術をする主治医によく説明を聞いてご理解ください。心臓弁膜症の合併症としては、術後の出血、心不全、不整脈、呼吸障害、脳梗塞、創感染があります。危険率に関しては手術死亡率約4%との報告があります。当院の手術成績も御参考ください。 

 

 

手術後2週間で退院

合併症がない場合は術後2週間で退院が可能となります。

 

 

退院後どうすればいいの?

合併症がない場合、退院後の生活は手術前と同様あるいはそれ以上の生活運動が可能です。2ヶ月以降は生活仕事と制限はありません。診察ですが、しばらくは術後1,2ヶ月に1度診察が必要です。機械弁はワーファリン治療が必要ですので、常に必要です。生体弁、修復術の方は心機能が良好で投薬の必要が無ければ、外来診察は半年か1年に一回でいいかと思われます。

 

 

機械弁の患者さんが必ず飲む薬 : ワーファリンとは?

本来血液はどろどろした液体ですが、体内では固まらずに全身を循環しています。しかし、人工弁、人工血管が体内に入っている場合は、その異物に接した場合に固まりやすくなります。それを防止するために血液を固まりにくくする ワーファリンというお薬を使うことがあります。使い方が難しいお薬ですので、 次の事項について十分ご理解下さい。

 

 

ワーファリンの飲み方

人によって血液の固まりやすさが違うため、血液の固まる時間(PT:プロトロンビン タイム)を定期的に検査して、ワーファリンの適量を決めています。 ワーファリンは、決められた量を正しく守り(当院では毎朝何錠と決めています)、飲み忘れや飲み過ぎのないようにすることが大切です。 もし飲み忘れたら作用発現期間は2、3日で、1~2回の飲み忘れは、そんなに影響ありませんので、指示された量を再開して下さい。なお、 それ以上の回数を飲み忘れた場合には、医師に連絡して下さい。

 

 

副作用について

ワーファリンは、患者様に適した量をお渡ししていますが、まれに、ワーファリンの効果が強くあらわれて、 人体内が出血しやすくなることがあります。決められた量を正確に飲んでいれば安心なお薬ですが、次のような徴候が強く現れたら、医師に連絡、又は受診して下さい。

 

・鼻出血
・歯ぐきの出血
・傷口からの多量の出血
・皮下出血
・月経過多
・血痰
・赤色またはコーラ色の尿
・赤色または黒色便
・立ちくらみ
・ふらつき
・頭痛
・皮膚の内出血

 

 

一緒に飲む時に注意が必要なお薬

薬のなかには、ワーファリンと一緒に飲むとワーファリンの作用を強めたり、逆に弱めたりするお薬もあります。

ワーファリンと一緒に飲む時に注意が必要なお薬として、たとえば抗生物質や風邪薬(アスピリン、塩化リゾチーム、セラペプターゼ等)や痛み止めの薬(アスピリンなど)は作用を強めますが、逆にビタミンKの入った薬は作用を弱めます。

他の病院でお薬を貰ったり、近くの薬局でお薬を買う時は、必ず「私はワーファリンを飲んでいます。」と告げて、医師や薬剤師の指示に従って下さい。

 

 

食べるのを控える食物

ワーファリンを処方されている間は、普段の食事習慣を変えないようにし、バランスの取れた食事をすることが大切です。 ただし、次のような食物を一度にたくさん食べたり飲んだりすると、ワーファリンの効き目が変わります。

 

ワーファリンの効き目を強めるもの:

・アルコール類

 

ワーファリン効き目を弱めるもの:

・納豆 (ただし、大豆・豆腐・味噌は食べても影響はありません。また、ヨーグルトなどの乳酸菌の入ったものも影響はありません。)

・ビタミンKを多く含んでいるもの(例えばブロッコリー、ほうれん草、トマト、アスパラガス、キャベツ、レタス、海草類など)

・特に納豆はワーファリンの効き目を弱める作用が強いので、出来るだけ食べないようにして下さい。

 

 

生活上の注意

ワーファリンを処方されている間は、生活する上で次のことに注意して下さい。

 

・打撲や打ち身などをしやすい運動は避けて下さい。
・オートバイによる事故は頭を打撲しやすいので、オートバイは控えて下さい。
・刃物などを使用する時(ひげ剃りなど)は、出血しないよう注意して下さい。
・歯の治療等他の外科手術を受ける時は、必ずワーファリンを服用していることを報告して下さい。
・ワーファリンは、胎児に影響をおよぼすことがあります。 妊娠を希望される方は医師に御相談下さい。