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蕁麻疹(じんましん)

蕁麻疹

 日常、痒くて赤くなるとよく蕁麻疹がでたと表現されます。実際に蕁麻疹と診断されるものは特定の条件に合致する必要があります。

 

 まずは見た目で赤くて虫に刺された時のように盛り上がっていることが必要です。もしくは1個1個がくっついて大きなひとかたまりの赤い斑点になることです。引っ掻いたときに“みみずばれ”として赤く盛り上がった線状の皮疹(ひしん)が出現することも重要です。また通常は30分から2時間程度で跡形もなく消えてしまうものです。これは蕁麻疹が一過性の血管の拡張による病気だからで血管が縮むと赤さも消えてしまうことによります。

 

  原因ですが食べ物が一番有名です。食べた後、30分前後で痒くなってくることが多いです。次に薬のアレルギーが有名です。急激に全身に赤い斑点が出現すると驚いてしまいます。蕁麻疹は塗り薬があまり効きません。点滴も一時的なものになります。内服治療が一番有効とされています。

感染症の蕁麻疹

 蕁麻疹の中でも感染症に伴うものについてお話ししようと思います。感染症といってもいろいろあります。発熱するものが分り易いのでそれを例にとってみます。蕁麻疹はどれほど全身に出ていても発熱はありません。もし発熱がある蕁麻疹になったら、原因には熱を出す病気がある可能性があります。この状態で蕁麻疹止めの内服薬や点滴を使用しても効果はありません。原因が取り除かれず続いているからです。

 

 感染症はどの部位に生じてもいいのですが一般的な咽頭、気管支、腸管の感染症が多いようです。特徴は一般的な感染症状(発熱、咽頭痛、咳、鼻水、下痢、腹痛)に蕁麻疹が伴っていることで蕁麻疹に対する治療の効果がないことです。一定以上の発熱を伴う場合は血液検査を行ったり、場合によってはCT等を撮影することもあります。

 

 このように治療に抵抗する発熱を伴う蕁麻疹に関しては細菌に対して抗生剤、真菌に対して抗真菌剤を使用し治療を行うことが必要となります。発熱の原因である疾患が手術による治療を必要とする場合もあります。蕁麻疹は見た目が非常に派手で目を引き易いことからすべての症状について蕁麻疹によるもののように考えられがちですが全く別の病気が原因で誘発されていることも少なくないのです。

 

 これらの状態に対してステロイドの飲み薬や点滴は効果がありません。よく、ひどい蕁麻疹のときに投与されますがその使用についてはきちんと考察したうえで決定することが必要です。一時的に多少の改善傾向を認めても結果的に原因となっている感染症を悪化させることもあるからです。

 

 また蕁麻疹だからといって放置すると感染症が悪化し入院となってしまうこともあり得ます。発熱のある場合は他の病気と同じで早期の受診が必要です。虫歯、蓄膿症、胆石、腸管憩室なども原因となることがあります。

感染症による蕁麻疹

放置せず受診をしましょう

 これらのことから蕁麻疹に関してはまず抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤といった内服薬を使用し、なかなか治らない場合や熱がある場合は血液検査を行うことになります。血液検査に関しては、アレルギーに関して血液検査をしたいというご要望が時々ありますが、アレルギー検査はある程度原因についての推定がなされていないと“あてずっぽう”になり、はっきりした結果が出てきません。

 

 患者さんからの情報が一番重要になり、そこから推測して検査を行うことになるので、なにも思い当たるものがない状態では行うことができません。なるべく多くのヒントをいただければ原因にたどり着き易くなります。蕁麻疹は原因が多岐にわたるもので治療も長期間に及ぶことがある病気です。軽く考え放置せず病院にかかるようお願い致します。

 

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